大学職員が主観で物申す。

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大学における学食改革とは?

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(2019/8/20更新)

 

 既に大学を卒業された方の多くが「大学の食堂って安いだけだよな~」とか「見た目もう少し何とかならんのかね?」等といった感想をお持ちではないでしょうか?

 私が現役学生の頃も、「白身魚定食」が驚きの200円でしたが、ただそれだけでしたWW 大学の学食はイメージ的にどうしても質が低いと思われがちですが、現状は変わってきています。今回は丁度良いニュースがあったので、そのあたりに触れてみたいと思います。

 

 昨今では、地域の方にも開かれた"綺麗な学食"を打ち出す大学が増えてきました。若者向け雑誌に載る学食も現れ、中には高層ビルの上層階にレストランを設置して「綺麗美味しい安い」の三拍子揃ったメニューをアピールする大学も登場しています。

 

 

  • 1.熱心な大学の取り組み事例

www.tais.ac.jp

 こちら、大正大学さんの食堂は綺麗でとても人気が高いようです。

 確か雑誌で取り上げられていたような気がします。何よりこの都心を見渡しながら、しかも一流ホテルが展開するメニューを食べることができるのはもはや学食の域を超えていますよね。素晴らしい。

 

学生食堂・カフェテリア(白山キャンパス) | 東洋大学

(なんかリンクが上手く貼れませんでしたOrz)

 

 食堂といえば、はずすことができないのは東洋大学さんですよね。

 何が凄いって、地下1階にある食堂はフードコートのような形式になっておりまして、契約更新をきっちりやっているので、売り上げが悪い所は定期的に入れ替えを行っていると聞いたことがあります。

 

 両者に共通して言えることは、うまく民間企業を取り入れる点が非常に優れていると感じます。なにしろ大学業界は旧態依然としており、大学と古くからお付き合いのある民間企業もある程度古い体質のところが多いのです。そして今要職にある人は「あそことは付き合いがあるから」という理由だけで学生サービスの向上を考えないのです。まことに遺憾です。

 ところが上述の2大学はそうしたしがらみをとっぱらって、本当に学食の質を改善しようと努力している様が伝わりますよね。当初学内からは当然批判が起きたはずですが、それを跳ね除けて実行に移した点は同じ職業人として賞賛に値します。

 

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 (写真参照:慶應大学HP)

<参考URL>

日吉キャンパスにて学生対象の100円朝食サービスを実施中:[慶應義塾]

 

 100円朝は今や全国的に広がり、絶大な支持の下学食の果たす大きな役割の一つとして期待されているように思います。写真は100円朝食ブームの火付け役となった慶應義塾大学さんのホームページから借用いたしました。

 そもそもの走りは2006年に慶應義塾大学さんが行った無料朝食が最初のようですね。その後100円朝として全国に波及していったようです。僭越ながら私の所属する大学でも行っております。私の中では立命館大学さんが勝手に最初だと思っていましたWWW

 それはそうとこの取り組み、非常に素晴らしいですよね。学生の中にはあまり生活に余裕がない子やカップラーメンばかり食べてしまう子もいて、親御さんたちが子どもの食生活を気にされていたんですね。大事な我が子を送り出している訳ですから、親御さんたちの不安を少しでも払拭し、学生たちには栄養のあるものを食べてもらいたい、そういった思いから始まったのが100円朝です。

 調べてみたらNAVERにもまとめられているんですね。すごい!!

matome.naver.jp

 

 100円朝仕組みはどうなっているのかといいますと、基本的には父母会(後援会)や同窓会(OCOG会)が負担している形式です。メニューの内容を見ても、ご飯・お味噌汁・主菜・副菜と300円~400円ぐらいのバリュー感で構成されていると思いますが、そのうちの200円~300円を負担して頂いて、学生に100円で提供出来ているのです。

 

3.学生から変えていく(ニュース記事から)

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 ここからが本題です(ようやく)

 学食改革に熱心な大学の事例100円朝の動きからわかるのは、いずれも社会のニーズに応える形で努力をしている点です。これは本当に素晴らしいことで、大学の風土的に「じゃあ明日からうちもやろう!」と簡単に出来るものではありません!!!

 悲しいですが、あらゆる改革のスピードが遅い大学はそんな風土が悪い方向に影響しているのです。

 さて、そうした中で本日拝見したヤフーニュースで面白いものを発見しました。こちらです。

headlines.yahoo.co.jp

 

 【リンク切れに備えて本文こちら】

甲府市飯田の県立大で今月、経営不振で閉店した学食が学生有志が自主運営する食堂として生まれ変わった。国際政策学部2年、Aさん(20)らが企画。調理はAさんがアルバイトする飲食店の社長に依頼しているが、献立を考えて盛りつけをするのはすべて学生。おいしく、見栄えもよく「インスタ映えする」と評判は上々だ。

 Aさんら6人の学生が立ち上げたのは、学食「グローカルキッチン」。「地球的(総合的)」と「地域的(個別的)」な視点を兼ね備えた同大の基本理念「グローカル」から名付けたという。

 各地で小学校の「まずい給食」の是非が話題になっているが、大学でも「遅い」「まずい」と学食を利用せず、カップ麺などで食事を済ます学生が増えているという。

 県立大の学食も「待ち時間が長くメニューはマンネリ。定食も400円の値段のわりにはおいしくなかった」(女子学生)と不評で利用者が減少。3月に閉店を余儀なくされた。

 Aさんは「学生が即席麺ばかり食べていては栄養が偏る。何とかできないか」とバイト先のすし店の社長に相談。社長が同大の教授と知り合いだったことから、仕込みや調理を請け負ってもらうことで、Aさんらのアイデアが実現した。

 平日の営業で、献立は毎日4種類の日替わり。価格帯は300円の麺類から500円の定食類が中心。教職員向けを想定した600円の「刺し身定食」も。学生ら8人が交代で勤務する。時給は居酒屋のアルバイト代ぐらいだという。

 メニューは「在学生が多い女子に気に入ってもらうとともに、ガッツリ派の男子学生にも配慮した」とAさん。例えば、メイン料理と野菜などを盛りつけ、見栄えもいい「プレート」(500円)。女子に人気のチキンバジルや男子が好むチキン南蛮など曜日ごとにメイン料理を変える。

 写真共有アプリ「インスタグラム」に投稿する学生も多く、「インスタ映えするのでは、とプレートを考えた」という。

 利用する学生にも「プレートだと女子がたくさん食べても恥ずかしくない。おしゃれでフェースブックなどSNSに投稿しやすい」(人間福祉学部1年女子学生)と人気だ。

 同大の総務課長は「学食に活気が出てきた。学生が授業の空き時間の学食でアルバイトできるメリットもある」と期待する。Aさんは「学外の方も利用できます。学生には交流の場としても利用してほしい」と話す。

(お名前等はリンク切れ用本文では匿名にしておきます。)

 

 驚きました。学生が主体となって学食を改革する話は聞いたことがありませんでしたので、良い学生が育っているんだなあと感嘆としてしまいました。

 この学生の素晴らしいところは、企画・実行力は勿論のこと、時代の潮流を見極めたところです。ズバリ、インスタ映えです。大学生だけでなく若者の中でSNSの普及率は急上昇し、中でもインスタグラムに写真を撮って楽しむ雰囲気が広がっています。私生活を公開することについての良し悪しはありますが、彼ら彼女らのニーズを間違いなく掴んでいると考えられます。更にはインターネットにより簡単に情報発信が出来る昨今、こうした学生の発信力は侮れない強さがあります。あっぱれ、お見事です。

 

 4.おわりに

 色々と学食に関する話題を取り上げてみました。いかがでしたでしょうか。まず根底として大学には業者を変えたり質の向上に取り組む体質があまりない、という現状があること。そして社会のニーズに応じて柔軟に取り組むことが出来る大学が出現しつつあり、そうした大学こそこれから迎える激動の時代を乗り越えていくことが出来るであろうこと。更には学生の想像力、発信力を持ってして主体的に大学を変えていくことが出来ること。今回の記事ではこれらのことを改めて気づかせてくれたように思います。

 職員として学生の力を借りて物事を進めるのは、ある種プロとして恥ずかしいことと捉える向きもあるかもしれません。しかし考えてみれば、サービス業とはお客さんに育てられる部分も大いにあるのではないでしょうか。それなのに変に強がって「学生のくせに!」とか「若造が生意気な!」というのも、大学の風土としてはびこっている現状もあります。

 そんな頭の固い連中は放っておいて、学生にも知恵を借りながら、どうすればより良い大学づくりを出来るのか考えていくのが私たち世代の務めだと考えています。

 

 以上、独断と偏見バリバリの主観で「大学における学食改革とは?」について物申してみました。