私立大学職員になるためには、当然採用選考をくぐり抜けなければなりません。しかもその倍率はとても高いものとなっています。倍率が高いということは、どう他者と差別化を図るのかということを意味していると同時に、限られた僅かな時間の中でご自身をしっかりとアピールしなくてはなりません。
今回は、私大職員になるための採用面接を突破する上で、使っておきたいキラーワードをご紹介させて頂きます。
さて、私大職員の採用選考も企業と大きく変わるということはありません。筆記試験の前後はあるにせよおおよそこんな感じでしょう
書類選考⇒集団面接(集団討論)⇒個人面接⇒役員面接
いかがですか?民間企業と変わりないですよね。大学職員は倍率が高いため、多くの場合、集団面接の前に筆記試験(いわゆるSPI)が行われることが多いです。ここで足切りを設けておいて、じっくりと中身を見ていこうということですね。筆記試験に関してはご自身の実力で臨むほかありませんので、是非とも頑張って頂きたいです!頑張ってください!!
それでは、いよいよ面接に臨む皆さまに私が考えるキラーワードをお教えいたします。
建学の精神
ぶっちぎりでこれですね!!!建学の精神ってご存じですか?私立大学を目指す方にとっては当たり前かもしれませんね。私立大学には必ず創設者がおり、その人がどのような教育を行うのか、どんな人材を世の中に輩出するのか、といった思いが込められています。それが建学の精神です。
私が勤務する大学もそうですが、建学の精神とは大学の成り立ちそのものであるため非常に重要であるという認識が全教職員に広がっています。大学によっては、年に一度建学の精神を考える機会があったり、その名を冠した授業や各ポリシー(3つのポリシーなど)に組み込まれていることも多いです。
すなわち建学の精神とは、大学の原点であり、歩んでいく道しるべであり、目指すべき目標であると言えるのです(断言)。
これほどまでに重要な建学の精神に触れないなんてことはあり得ません!(二度目の断言)
というよりも、その大学で働くにあたって、建学の精神に理解や共感ができなければ、組織の一員となるのは厳しいと思いませんか?働く人みんなが意識しているものですから、ご自身にとってもそれは働いていく上で必ず意識するものとなります。当然、面接官も「この人、うちの建学の精神に合った人かな?」と気にするものです。実際、私の大学における選考でも評価の視点として取り入れております。
「そうは言うけど、どうやって触れれば良いの?」
確かに、具体例がないとわかりづらいですね。このように使ってみてはいかがでしょう。
1.貴学の建学の精神は~~といった現代においてこそ必要なものであり云々。
2.私自身~~の経験からーーを学びました。これは貴学の建学の精神にも通じるものであると感じ云々。
3.貴学の建学の精神を具現化した~~という取り組みは教育における最大の意義であり云々。
どうですか?少しはわかりやすくなったかと思います。このように、
「ご自身の経験or考え」+「建学の精神」
という形で用いることにより、具体性が生まれるとともに、「おっ!この人はうちの建学の精神についてよく考えているな。」と高評価を頂けることでしょう!
弱みの提示と改善案
これも是非よく考えて頂きたいものですね~。というよりも、設問として聞かれる可能性がありますね。
「本学の強みと弱みを上げてください」とか
「本学の〇〇周年を迎えるにあたり、今後どのように歩んでいけば良いと思いますか」とか
「本学に足りないものは何かありますか」など
最後とかズバリな感じですねWW
この設問は「うちの大学のことをちゃんと調べてくれているかな?」という趣旨です。これが来たら大勝利だと思えるほどにきちんと準備しておきましょう。
この設問はものすごく応募者の志望度がわかりますWWW
やはり、本気で受かりに来ている人は企業分析が出来ているということですね。特に大学の場合は、調べにくい点や大学の動向など普通は大学生が気にしないような部分でもあるので、回答するのが難しい傾向にあるんですね。あと、大学も一応頑張って運営しているので、それなりに自己分析して対策を講じています。これは何を意味するのか、そう。
「それもうやってる・・・。」「何を今さら・・・。」
下手な回答をしたり、下準備ができていないと、こんなことになりかねないんですね。オーコワ。
こうしたことから、大学の下調べをきちんとするだけでなく、はずした場合に致命傷になりかねませんので、きっちり・ばっちり・しっかり準備をしましょうね!!
成長
これも大事な言葉ですよ!成長!力を伸ばしていこうよ!!(急に何)
当ブログでも再三再四書いておりますが、大学業界は非常に厳しい現実と直面しているんです。近頃では一部の大学による不正が世間に明るみになってしまったり、2018年問題といった18歳人口の減少など、苦難を乗り越えていかなくてはなりません。
誰が乗り越えていくのか?
そう、あなたでしょ!!!!(今でしょ的な)
職員の採用はいわば、その苦しい状況を一緒に乗り越えてくれる仲間を探す過程であると言えます。「君となら頑張れる!」「おれたちと一緒に頑張ろう!」こうした思いを持てるような人材を採用担当者は見極めているのです。
そこで、「ライフワークバランスを重視したくて志望しました」「定時で帰って趣味の時間を満喫したいです」といった言葉は正直ガッカリします。もちろん今のご時世ワークライフバランスは大切です。働くために生きるのではありませんからね。人事担当者だってわかっていますそんなことは。でもね、
「初手・ワークライフバランス」はやめましょうWWW
マイナスにならなかったとしても、良い評価には繋がりません。
そこで何を使うのか。「成長」ですよ。これは単純に、入職後も今後迎える苦難に立ち向かっていくべく常に勉強をしていくという意味と、もうひとつ、ワークライフバランス的なところを網羅している便利な心強い盾にも剣にもなる言葉です。
たとえ常に勉強していく姿勢はなかったとしても、無駄にだらだら過ごしていきますよー、今がピークですよー、というぶら下がり勢ではないことのアピールになります。
・おわりに
いかがでしたでしょうか。これらの言葉を用いるには、入念な下調べやきちんと回答の準備をしておくことが必要となりますが、きちんと答えることができれば、大きな失点を防ぐばかりか、きっと面接官の目に留まることでしょう。
これらは最初のとっかかりは非常に時間がかかることかもしれません。しかし自己PRと同じで、自分の型が出来てしまえば、問いに合わせてうまく変形させて使うことが可能です。さらにはエントリーシートで用いることもできるでしょう。是非ゆっくり時間をかけて考えてみてくださいね。
以上、独断と偏見バリバリの主観で「採用選考におけるキラーワード」について物申してみました。