大学職員を受ける中でいくつも受けるパターンは多く見られます。履歴書や面接の中で、「他大学先行途中」という文言は良く見かけますね。ご自身の出身大学以外を受ける場合、どこか気兼ねしてしまっている方もいるかもしれません。
決してそんなことはありません!
私は一採用担当者でしかありませんが、風土に合っていると感じれば、出身大学に関係なく採用されます。確かに一昔前までは全体的に自大出身が基本ではありました。しかし今はどの大学も広く門戸を開いているのが現状です。
「そうは言っても、なんかな〜」
「お世話になってないのに説得力あるのかな?」
わかります。
私自身他大学出身で現職にあります。元々公務員志望でしたが、面接練習で受けたつもりが進路変更し今に至りますWWW
では、自分の経験も踏まえながら、他大学出身だからこそ光る優位性についてお話いたします。
個性をアピール
同じ選考を戦うライバルの中に自大勢がいます。彼らに対して有効と言えるものがこちらですね。多くの大学が自大採用から他大学の人材を採るようになってきたのは、組織としての多様性を重視するようになったからです。18歳人口が減少し大学も有益な取り組みをしていかなくては生き残れなくなった時、違った目線から新たな意見を言ってほしい、それが現状における大学の意見です。
また、自大出身学生の長所というのは大体かぶっています。国際性が強みである大学では、留学経験者ばかりが集まります。法学部が強ければ公務員志望系が集まり、文学系が強くてもなぜか研究者途上が集まります。分母の数を見ても致し方なしと言ったところですが、諦めるのはまだ早いですよ!
逆に言えば、採用面接官の目は意外性に弱いと言えるのです!国際性に強い大学では、
「はいはい、留学ね。で、どこ?」
法学系に特化していれば
「はい、で、何ゼミ?」
文学系では
「ふーん。太宰治?はあ。」
こんなものでしょう。
(※多分に主観をはらんでいますが、おおむね間違っていないと感じています。)
ところが、聞きなれない分野や、その大学に縁遠い分野であればどうでしょう。
「へー!それで?」
「君、なんでそれを勉強しようと思ったの?」
などと、会話が盛り上がることうけあいです。何を隠そう、多くの文系大学の大学様、理系の志望者が現れた時に心躍りますよね?つまり、そういうことです。
この視点を活かし、たとえ出身大学と異なる大学を受けるとしても、ご自身が学んできたことをきちんと話すことができれば、面接官はきちんと耳を傾けてくださいますし、必ずあなたの存在感は光ります。
異なる価値観
決して悪い意味ではありません。1つ目の内容にも関わりますが、大学職員とは基本的に同じ環境で同じ空気を吸いながら働いています。教育業界自体狭いですし、日ごろ接触するのは、入試やキャリアなどの営業系を除けば、同じ場所で勉強している学生に限られてきます。そうするとその大学の強みの分野については、アンテナが開いているのですが、どうしても他の部分は情報が入ってきません。そこで、他大学出身者の出番です!!!
教員も職員も学生も得意分野が同じところで、彼らとは違う強み・価値観を持つ他大出身者の存在意義は非常に大きいものがあります。ある分野については日本随一だとしても、他の分野は門外漢なんてことは往々にしてあります。また、新しい分野を開拓して志願者増や教育の質向上を図る場合に、ある程度の素地を持っている職員がいれば、とてもスムーズに新規事業を行うことができます。
そして重要なのは、ここまで述べたことは技術的なこと(学問やスキルなど)ですが、それだけではなく、仕事を行っていく上での空気感に対しても好影響を与えると私は考えています。少しあいまいな言い方になってしまい恐縮ですが、同じ環境の中では同じような思考回路で物事を考えてしまいがちなのです。
いつもと同じような問題提起
いつもと同じような提案
いつもと同じような反対意見
そして、いつもと同じような解決策
これでは全く発展性がないので、時には異なる価値観を持つ方の意見や論法が必要になってくるんですね。特に意識して価値観をひけらかす必要はありませんが、慣れてくると面接をとおして大学(職員)のカラーが見えてきます。そこでご自身の色を少し見せてみるのも効果的ですよ!
客観的な視野
私が思うに、ここが一番重要な点です。言い換えれば、「自大との比較が常にできる」ことです。大学の強みや取り組みを考えていくときに、物差しとなるのは自分が卒業した大学です。私自身他大学出身者ですので、あらゆる場面でどうしても自分の大学と比較をしてしまいますが、それがかえって、自分の仕事を客観的に見ることに繋がっているのです。裏を返せば、学生時代を過ごした大学を就職先にした場合に、気を付けなければならないポイントとも言えるかもしれません。
確かに長所を伸ばしていく、というか、良い面を大切にしていくことは良いのですが、大学とはいえ、時には大きな変革が必要になります。その時に、良い思い出に浸ってしまって、中々抜本的な改革ができないなんてことがあります。
何を隠そう、私の大学でありましたWWWWW
私も含めた他大学出身の人間や教員からみると、固執すべき場所ではないと思うのですが、生粋の方々からすれば譲れない部分なんでしょうね。しかし、いつまでもこだわっている訳にはいきません。最終的には大改革を行うことで乗り切りました。相当しんどかった。
話が少しそれてしまいましたが、他大学出身である最大の利点とも言える、客観的な視野を是非意識して、採用選考においても鋭い切り口で面接を乗り切ってください!
・おわりに
いかがでしたでしょうか。他大学出身者には他大学の良さがあるんです。特に3つ目に挙げた客観的な視野は入職後も役に立つ力になりますので、採用選考の段階から気にするようにしてみてくださいね。
また、私自身を振り返ると、意外と他大学のほうが雰囲気が合ってるなと思うこともあります。学生として過ごすのと働くのでは違うので当たり前ではありますが、大学名でレッテルを貼ることなくその大学ありのままを見ることも心がけましょう。
以上、独断と偏見バリバリの主観で「他大職員を目指すメリット」について物申してみました。