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徳山大学(山口県周南市)が周南市長に公立化を求める要望書を提出

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 山口県周南市にある徳山大学を運営する学校法人徳山教育財団が周南市に公立化の要望書を提出したようです。このニュースから、地方の私立大学における公立化について考えてみたいと思います。

 

 

ニュース記事ご紹介

『徳山大が公立化要望 市長「2,3年内の実現目指す」』

www.minato-yamaguchi.co.jp

 

大学ホームページにも公開

「徳山大学の公立化に関する要望書」を提出しました | 徳山大学 - 新着情報

 

 

ニュースの要点

・徳山教育財団が周南市に公立化の要望提出

徳山大学の財政は健全とのこと

・理事長「学生募集の余力を研究や教育に用いたい」

 

徳山大学ってどんな大学?

 徳山大学の概要はこのようになっています。

 

大学概要

 創設:1971年

 開設学部:2学部3学科

      経営学

      (現代経済学科)

      (ビジネス戦略学科)

      福祉情報学部

      (人間コミュニケーション学科) 

 学生数:1,104名 ※平成30年5月1日現在

 

大学ホームページ

www.tokuyama-u.ac.jp

 

特色

 松山大学文部科学省「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+事業)」に採択されており、「地域人材循環」構造の確立をめざし、教育改革を推進していく方針を出しているようです。開設学部も経営学部と福祉情報学部という実学系であることや、山口県立大学と共同での同事業においてインターンシップを中心とした産学官連携を進めています。

 また、平成29年度には「私立大学研究ブランディング事業」にも選定され、生涯スポーツと福祉情報研究センターを拠点として、①健康と生涯スポーツ②介護と生涯スポーツ③介護支援の充実と福祉情報④社会的経済効果の把握、これら4分野での研究を推進しています。

 

検索・関連ワード

 松山大学で検索をすると「野球部」「サッカー部」「バスケ部」「陸上部」といった運動部に関するワードが関連して出てきます。中でも硬式野球部とサッカー部は強豪校として知られています。いずれも全国大会に何度も出場する実績を誇っています。

 また、女優の「綾瀬はるか」さんの名前も同時に出てくるようですが、これは松山大学女子サッカー部に訪問した時のものですね。どうやらパナソニックさんの「ビューティフルジャパン」プロジェクトという2020年のオリンピック競技を体験する一環で訪問されたようです。

 

寸評

 徳山大学が公立化を目指し動いているという県について、これは地方にある私立大学の今後の在り方や生き残りをかけた方策を探る一つの指標となるかもしれません。2018年問題と言われるように日本の18歳人口はそれまでより大きく減少し、これからも回復する見込みはありません。そんな中で東京都への人口流入は増加しており、大学の進学も地方よりも都会の大学へ、という傾向がここ十数年続いているのが現状です。

 

私学の公立化

 私学の公立化は、学生募集の厳しい大学や経営が難しくなった私立大学が打開策として行う方策というイメージが強いです。私立大学の資金源は学生納付金(授業料)であり、十分な収入を得るためには、学生募集に力を入れなくてはなりません。しかし上述のとおり、地方における18歳人口は減少の一途をたどっているばかりでなく、都心部への流出を抑えることはかなり厳しいと言わざるを得ません。

 

学生募集の余力を研究と教育へ

 しかし徳山大学はこうした事態に陥ってはいないようです。池田和夫理事長がお話されているように、これまで学生募集に力を割いていた部分を研究と教育に用いていくとのことです。これは非常に素晴らしいことですね。ここまで述べてきましたように、私学の経営は学生納付金で成り立っており、人件費で多くを出費してしまう中で、教育研究に資金を回すために、公立化をしたいとのお考えは立派なことです。

 

今後の地方大学はどうなる

 今後も地方の私立大学は学生の確保が厳しくなっていきます。いかに学生を確保しつつ、高度な教育を実施していくかが課題になる中で、こうした手法が効果的であることは確かです。日本の大学のほとんどが私立大学であり、その特徴を挙げるとすれば、「各大学に委ねられた自由な教育」ということなので、建学の精神に基づく独自の教育をきちんと実施していくことができれば公立化も有用と言えるでしょう。

 しかし一方で、それだけ財政の悪い大学を地方自治体が抱えることにはリスクがあります。公立化による志願者増の背景には、地方交付税での補てんから生じる学費値下げがあるからです。赤字私大があれば、何でもかんでも公立化にすれば良いというものでもなく、長期的に見たときに、地方の大学を存続させるメリットと固定費の増加の見合いで、どれだけ日本にとって有益かを考えるべきでしょう。

 

 

 以上、独断と偏見バリバリの主観で「徳山大学山口県周南市)が周南市長に公立化を求める要望書を提出」について物申してみました。