大学職員が主観で物申す。

大学業界ってどんな感じ?働いてみたいけど、情報がない。そんな方必見です!

社会保険料過少納付はどんな影響があるの??

f:id:tanihaya:20190824200006j:plain

 大阪産業大学社会保険料を少なく見積もって納付していたことが発覚しました。基本的に、私立大学は日本私立学校振興・共済事業団(以下、「私学事業団」と呼称)が運営する、いわゆる私学共済に加入します。社会保険とは、健康保険と介護保険、そして厚生年金のことを指しています。3か月の報酬の平均である標準報酬月額から社会保険料を算定しますが、その計算に誤りがあったようですね。

 今回は、社会保険料の過少納付によって、どのような影響があるのかを考えてみたいと思います。

 

 

ニュース記事はこちら

headlines.yahoo.co.jp

headlines.yahoo.co.jp

 

ニュースの要点

・1990年頃から過少納付

・総額は10億円にも上ると見られる

・過去2年に関しては不足分を納付すると表明

 

寸評

 人事屋さんからすると、ちょっと驚きのニュースです。社会保険料は労働者と事業主が基本折半で納付するものとなっており、その算定と納付は事業主が行うものとなっています。社会保険納付に関わったことがあれば、どういう仕組みかおわかりのことかと思いますが、基本的な解説からはじめていきたいと思います。

 

社会保険とはなんぞや?

 冒頭少し説明しましたが、社会保険とは、健康保険介護保険、そして厚生年金のことを指しています。私学で働いている人は、私学事業団に加入しているのが普通です。健康保険とは病院で診療の際に出す保険証に関するもので、介護保険は40歳から64歳の方に納付が義務付けられるものです。厚生年金は2階部分のものですね。

 さて、これらの社会保険は厚生年金を除いては全日本国民が加入することとなっています。そして、その保険料は収入に応じて変動するものなのですが、その際に用いられる基準額が「標準報酬月額」というものになります。この「標準報酬月額」の算定には、基本給のほかに各手当や交通費も含みますが、大阪産業大学のニュースでは、残業代と交通費が含まれていなかったということですね。

 

いつ手続きしているの?

 社会保険料の納付は9月から翌年の8月までをサイクルとしています。そして人事が手続きをするのは7月です。これは、新年度4月5月6月の平均給与を算出(=「標準報酬月額」)し、届け出る仕組みになっているからで、大きく変動がない場合は、新しい保険料は9月から適用されます。

 また、それ以外の期間で大幅に給与が上がった場合には、3か月ごとに再度計算をして届け出ることとなっています(随時改定)。ですので、普通に働いている場合は、特に手続きをすることもなく、勝手に保険料が算定されて引かれている状態ですね。

 

保険料過少納付によってどんな影響があるの?

 保険料を過少納付していたということは、従業員から少なめに天引きし、少ない額を納付していたということになります。つまり、月々のお給料自体は本来引かれるはずの額が引かれなかった訳ですから多めにもらえていたことになります。健康保険と介護保険はあまり関係のない話ですが、問題は厚生年金のほうです。

 国民年金と違い、厚生年金は支払った分だけ老後にもらえるシステムの年金ですので、保険料を少なく納めると当然将来もらえる年金が減ってしまいます。過去にさかのぼって納付することもできますが、大阪産業大学は過去2年に限っては納付すると回答しています。

 余談ですが、これは健康保険など短期給付の時効が2年と定められていることに由来すると思われます。

 

 以上、独断と偏見バリバリの主観で「社会保険料過少納付はどんな影響があるの??」について物申してみました。